1945年9月2日、USSミズーリ艦上でリチャード・サザランド中将が見守る中、降伏文書に署名する重光葵外務大臣、右随行の加瀬俊一
きょう、日本国は「鬼畜米英」を中心とした連合国に降伏した。
一説によると、降伏調印式が行われた米戦艦ミズーリ号は、ペリー提督の「黒船」と同じ位置に停泊したそうだ。
そしてマッカーサー元帥は、そのペリー提督が日本に来た際に「黒船」に掲げていた星条旗を調印式のために取り寄せ、ミズーリ号の壁に掲げた。
さらに調印式の最後を飾ったのは、無数の米軍機による空のショー。なんともハリウッド的な、アメリカらしい演出ではないか。
第二次世界大戦の終わりは、これほどの演出が必要なほどシンボリックなものだった。
しかし、ここで一人の沖縄県民として、一つの疑問が頭に浮かんだ。
「内地」の日本国民の中で、進駐してきた米軍や英軍の兵隊を見て、「鬼畜米英に捕まったら女は強姦され、男は八つ裂きにされる」と思い、辱めをうける前に自決しようと思った住民、あるいは、自決した住民はいたのだろうか。
それとも、沖縄県民だけが「鬼畜米英の恐ろしさ」を刷り込まれただけなのだろうか。
降伏文書調印式の報告を受けた「神」は、マッカーサー元帥の「高潔なステーツマンシップ、深い人間愛、そして遠大な視野」に感動したらしい。
この世に戦争ほど愚かなものはないが、「神」が「鬼畜米英」に感動するいう「オチ」の、
第二次世界大戦ほど、愚かなものはない。