「沖縄のチャップリン」小那覇舞天さんのネタ帳・未発表脚本発見 | 沖縄タイムス
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【シリーズ沖縄戦】74年前の今日
1945年8月17日 『悲しみのあとは歌』
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74年前、
屋嘉収容所で「屋嘉節」がうまれ、
また石川収容所では
夜な夜な三線をもって現れる男がいた。
ぬちぬぐすーじさびら
いのちのお祝いをいたしましょう、
生き残った者たちは、
死んでいった者たちの分まで唄い踊り笑う方がいい、と。
思えば、いつでも
沖縄の島々は歌と踊りであふれていた。
琉球王国時代のとき、薩摩、明国/清国への貢物を用意するために、沖縄の人びとは、大変な苦労をした時も、
琉球王国が「処分」され、日本国として併合された時も、食糧難のときも、移民として海外へ渡った時も、
つらい経験を乗り越えるため、三線を片手に歌い、踊った。
74年前の沖縄戦で全てを失った時も、空き缶とパラシュートで三線をつくり、つらく悲しい経験を乗り越えるために、まずは歌った。
これがいのちのお祝いとしての
沖縄の芸能の原点だった。
今、
皆さんもご存知の通り
本土の吉本興業なる企業が政府の肝いりで沖縄に手を伸ばしている。
参院補欠選挙投票日前日に安倍総理を舞台に登場させる、そんな関西の「お笑い」企業であるが、
沖縄県不在のままカジノ利権を狙う政府の「基地跡地の未来に関する懇談会」なるものに吉本の大崎洋会長が入っていたり、
闇営業の隠ぺい問題、さらにはヘイトや差別発言でも問題となっているにもかかわらず
NTTや政府資金のクールジャパン機構などと連携し、沖縄から教育コンテンツの制作や配信を始めるという。
政府の影がもろにちらつく沖縄「教育」コンテンツなど
どんな力学が背後にあるか想像にたやすい。
国民の税金を投入してまで、吉本興行の笑いと教育コンテンツとカジノ、それらは沖縄に本当に必要なものだろうか。
いのちのお祝いとしての歌と笑い。
沖縄には、苦しみのただなかで生きる島の人々に寄りそいつづけてきた歌と踊りと笑いがある。
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