間違った命令でも、命令なら従うのは当然だ、と考える、そういう大人が多く存在するかぎり、子どもたちが、その犠牲となる。

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5月30日午後0時25分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では、本日2回目の資材搬入に備えて新基地建設に反対する市民ら約60人が座り込んで「美ら海を守れ」「県の行政指導に従え」と声を上げています。  

沖縄タイムス辺野古・高江取材班 on Twitter

 

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【シリーズ沖縄戦】74年前の今日
1945年 6月18日 『バックナー中将、戦死』
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沖縄作戦を任されていた米第10軍司令官、バックナー陸軍中将が戦死した。

 

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《AIによるカラー処理》Simon Bolivar Buckner Jr. (July 18, 1886 – June 18, 1945) 沖縄戦において連合軍最高指揮官たる中将をつとめた。

 

いまは信じられないほどのどかな
静かな風の吹き渡るこの糸満の小さな丘で

バックナー中将戦死之跡 | 糸満市

 

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《AIによるカラー処理》バックナー中将最後の写真。6月18日に日本軍の砲撃により沖縄で戦死した第10陸軍司令官バックナー中将(右端)の最後の写真。中将は攻撃のさなか第6海兵師団の前線監視所におり、数分後に殺された。

LAST PHOTOGRAPH OF GEN BUCKNER: This is the last pix taken of LtGen Simon Bolivar Buckner, extreme right, commanding general, 10th Army, who was killed on Okinawa June 18 when hit by an enemy shell. The general is shown at a forward observation post of the USMC 6thDiv during an attack. A few minutes later, he was killed.

写真が語る沖縄 詳細 – 沖縄県公文書館

 

バックナー中将は現場主義だったようで、砲弾が飛び交う前線の視察に出ていた最中の戦死だった。

 

米軍の計画では、1カ月で沖縄を制圧するはずが、日本軍側の持久作戦に引き込まれ、大雨と泥に悩まされ、ようやく終戦の兆しが見え始めたころだった。

 

日本軍の砲撃によるものというのが公式な説明であるが、日本兵に狙撃されたという証言もある。

 

バックナー中将がどのように戦死したのかということもだが、中将の戦死を知った前線の米兵の一部は非常に残虐的になった、ということにも注目すべきだろう。

 

なぜなら、73年前のこの時期、米兵による住民虐殺が起こっているからだ。

 

復讐心に燃えた一部の米兵によって、武器も持たず、怯えるだけの民間人が殺された。

 

戦争に正義はない。

あるのは、憎しみと殺戮の繰り返しだけだ。

 

一方、米軍が目と鼻の先にまで迫っていることを承知していた日本軍は、

 

南部戦線にいた学徒隊 (鉄血勤皇隊) に対し、やんばるの森でゲリラ戦を続けるよう命じていた学徒隊 (護郷隊) と同様に、南部でゲリラ戦を展開しながら北進するよう命じた。

 

これが牛島中将の最期の司令だった。

 

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これは十四歳~十七歳くらいの学徒に「組織的な戦闘」が終わっても死ぬまで遊撃戦を続けなさいという決死の訓令である。

 

昨年の日大の悪質タックル問題では、自身の行いを反省して謝罪した大学生にたいし、

 

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日大アメフト部OB「本当に絶対服従。監督が一番上で、逆らえないコーチを集め、そのコーチから逆らえない選手を作る。」

日大アメフト部OB「人事権を持っている監督の言うことは絶対。言うことを聞かざるをえない。」

日大アメフト部OB「監督が選手の前でコーチを殴ったり、そういった場面を選手が見ている。」

こうした支配は、10年以上前から行われてきたといいます。
スポーツ界を揺るがすアメフト問題に、新証言で迫ります。

“つぶせ!” 危険タックルはなぜ? ~日大アメフトOBたちの証言~ - NHK クローズアップ現代+

 

命令されたら、従うしかなかったでしょう、と、当たり前のように言う大人たちが日本中にいた。

 

これは、もしかしたら個が「善悪」とは何かを考えるよりも、集団における「恥」などという相対的な倫理基準に流れやすい日本の特徴的な精神的風土かもしれない。

 

間違った命令でも、命令なら従うのは当然だ、と考える、そういう大人が多く存在するかぎり、

 

子どもたちが、その犠牲となる。

 

何が悪で何が善なのか、

子どもたちが自分の頭で考えることを放棄させ、命令に従うよう強い圧力をかける。

 

実は日本はいまだにそんな社会である。

 

間違った命令でも、その命令に従うべきなのか。

そこから逃れる道はないのか。

 

なぜ人間の究極の悪である戦争というものがおこり、その中で個がどのような判断と行動を迫られたのか。

 

歴史を学ぶということは、

人間の悪のパターンを学ぶことでもある。

  

その教訓を学んでいない大人がいる国は、近い将来、また過ちを繰り返し、子らを再び死の淵へと追い詰めるだろう

 

ご覧ください。⇩

1945年 6月18日 『バックナー中将、戦死』

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